恋物語






「……何だよ」


扉を挟んで交わされる言葉。

おかしいな。
ドアノブに手がいっちゃうよ。




「えと……その、変な事じゃないんだ。ただ……」

「ただ、何」

「そ、その、あの……僕……その……」



はは………。

やっぱり笑える。

顔は熱いし、胸も熱いし苦しい。

けど…………。




「はっきりしろっ!」




がちゃっ




嫌いじゃない。


視界に飛び込んできた境井の顔は、焼けるように真っ赤だった。

あたしと同じ。

同じだ。





「君が好きだ!!」




嫌いじゃないよ。本当は。

なよなよしても、
情けなくても……それが、あんたなら。


「なんだ。はっきり言えるじゃねぇか」





それに気づけたお礼に、
今日一番の笑顔をお見舞いしてやる!