恋物語




玲はそのまま睨みつけるように境井くんを見て、叫ぶ。

………真っ赤な顔で。




「あたしっ、なよなよした奴大っ嫌いだからっ!!」




え、
何を叫んでるの、玲!?



「玲!?」

「あたし用事あるから先帰る!じゃな亜紀!!」

「えー!?」


そのまま風のように去っていってしまった………。

用事があるとか、先に言ってくれたらいいのに。

振り返れば、境井くんが呆然とした表情をしていた。
それはそうだろう。
会っていきなり嫌い宣言をされたのだから。



「嫌い……なよなよ……………嫌い………」



境井くんが何か呟いている。

大丈夫かなぁ。



「小野崎」

「あ、はい」


不意に藤堂くんの声が降ってきた。彼は申し訳なさそうに頬をかき、言う。


「悪い、呼び止めて」

「いえ。玲が何かすみません。突然」

「いや…………」


藤堂くんの目が泳ぐ。
あれ、何か変な事言ったっけ。