恋物語





◆ 境井 琢磨





あ~緊張した。

女の子と話すのは慣れているはずなのに、どうも緊張してしまう。

これも、彼女に関する事だからなのかなぁ。



「おい、琢磨」


自分の席でのんびりしていると、親友のつんつんした黒髪が視界に入った。

自分より長身でがたいのいい親友は、どうも近寄りがたい威圧感を放っている。

それがなければ僕よりモテるのに、もったいない。


藤堂 雅樹
とうどう まさき


僕の幼なじみ。





「用件はすんだのか」

「うん、ばっちりだよ。収穫有りさ」


雅樹は誰もいない隣の席に腰掛ける。
手には購買のパンが握られているけど、彼の握力によってかなり凹んでいた。
………ちょっと怖い。