SONG OF TEAR


麗が泣き止んだら、久々に二人で歌を歌うことにした。葵にギターを弾いて貰ってメロディーに合わせて歌う。

~…♪……………♪…~~♪…―

「「二人とも上手すぎ!!」」

歌い終わると、葵とあたしがハモってそんなことを言った。思わず顔を見合わせて笑う。

隣で麗はお腹を押さえて笑っていた。

多分幸せってありきたりだけど、こんな感じなんだろうなって思った。…分からなくても構わない。

大切な人が笑ってくれるならあたしは嘘をついてでも、幸せなフリをしてよう。きっとその方が傷つかないで済むから。