「……あやめ。」



「………」



ここに来るのは分かってた。だから鍵は開けてるのに…。



開けてとばかりにコンコンとノックしてくる彼は本当にズルい。



この時間は窓が開いてること知ってる癖に、いつもあたしに開けさせようとする。