秀side

はぁー。二年になってからもう8ヶ月。12月かぁーっ。寒くなって来たしなぁ。それと…瑞希がマネージャーに慣れて…2ヶ月ってところかな?
「はーいっ。皆さん!差し入れです!」
「お!うまそー。瑞希が作ったの?」
「うん!」
「俺ももらうねー。」
「はい!どうぞ!」
「おおー!おにぎりはおにぎりでも美姫よりうめぇー!」
「あ、ありがと。」
「えーと。秀。今日話があるから…放課後、教室に残ってて?」
「え?お、おう!」
話?何だろう。別れ…とかだったら、どうしよう。

放課後

俺は瑞希の言ったとおりに教室に残る事に…教室の中には誰も居ない。
そーいやー瑞希の委員会だけあるんだよな?退屈…。
バン!
「⁉びっびっくりした。瑞希かっ。」
「あ、ごめん。遅くなった。」
「へーきっ。んで?話って?」
「え…あーえっと。それわね。」
なにを言われるのだろうか。すごくドキドキしている。
「美姫って呼ぶの辞めて!」
「…っは?」
何を言い出すと思いきや…
「だからねっ。秀って、美姫ちゃんの事…美姫って呼んでるでしょ?だから…辞めて欲しいの。そうやって呼ぶと…なんか2人が…」

ぎゅっ

俺は瑞希を抱きしめた。それは安心したから…。別れを言われるのか恐れていたのに…これだけの事だった何て安心した。俺が情けなく思う。でも、今はそれだけが確かめたくて。
「…?しゅーう?」
「っ瑞希ぃ。俺…もう。ヤバイ。」
「なっ何が?」
「なぁ。キスしてもいーい?」
「え…。うん////」
「あーもー。かわえーっ。我慢できねーよっ。」

チュッ

好きなんだよ。おめーが。

チュチュ

大好きなんだよ。

チュチュっちゅっ

だから…俺の傍から離れんなよ?

チューーーっ…








瑞希side

「さっ。いこーか?」
「うん!」
私達は教室を後にした。
下駄箱まで来たところで私は止まった。そして靴へ手を延ばした。

ぐしゃ。

え?ぐしゃ…?よくみると下駄箱の中に手紙が入っていた…。いや。ただの手紙じゃない。これは…?封筒をハートのシールで止めってあって…。もしかしたら…ラブレター⁉かもしれない…!ラブレターなんか貰ったの始めて!ど、どうすればっ。とりあえずっ小倉にっ……。ダメだ。小倉はダメ…。小倉に見せたら何か怒りそうだなぁ。これは…隠しておこう。
そうして私は自分のカバンの中に入れた。そして準備がおそい私のもとへちょうど小倉が来た。
「瑞希ー。おせーぞっ、」
「あ!ごめんなさい!」
たたっ。
私は駆け寄った。
ラブレター。誰かな?家でじっくり見よう。





パラッ、

家に着いて手紙をめくった。内容は…

俺は君が好きだ。心から大好きだ。
お前に彼氏がいようと大好きだ。
だから俺と付き合って。
もし…彼氏がいるのなら…今すぐに別れて…俺と付き合ってくれ。

との事。
「えー⁉」
あ、声、大きかった…?っでもいないんだ。ここの家には私1人。そして…このラブレターの名前は…?無し?じゃあ…誰なの?これじゃーわかんないじゃん。
っと思ったが…裏に書いてあった。

2-E 井上斗真

い、う、え、と、う、ま?
誰それ⁉聞いたこと無いし!そんなやついた?でも…どうして…。私は名前より疑問に思った。1-Eという文字が。この学校にはDまで…。どういう事⁈
すると

プルル

電話がかかって来た…。私は恐る恐る電話に出る…。
「…はい。」
「あー。俺。」
俺?一瞬、秀かと思ったけれど秀とはまた声が違う。
「だ、誰ですか…?」
「…俺だよ?井上斗真。」
井上…。あ!ラブレターの!
「あなた…。」
私の声が震える。
「どう?ラブレター読んでくれた?」
私の言葉をけしさるように…尋ねる。
「…は…い。」
そんなっ。どうして…私の電話番号を?それが聞きたいけど…声が上手く出せない。怖くて。
「ぁ…のっ。」
「どうかな。返事はいつでも…いい。だからちょっと下おりてきてよ。直接話したい。」
直接⁉下⁉まさか…こいつ。したに…?恐る恐るカーテンから除くと…。玄関の前に…1人の人が。
こっちを見てる…⁉手をふってる⁉
行かなきゃ…でも行きたく無い。どうしよ。…ばれてるんだったら。

ガチャ

私はドアを開けた。チェーンロックを掛けて。
「⁉チェーンロック?俺はそんなに悪い奴じゃないよ?」
「知ってます…。いつも掛けているんで…」
「…じゃあ。このロック今日は外して?」
外す⁉そんなの嫌だった。
「やだ…です。」
「じゃあ…教えてやらない。何で俺がお前の電話番号知ってるのか…。」
え?それは…知りたい。でもっ。私を少し睨むこいつが…怖かった…。この井上…が。

チャリン

ロックを外した。
「よーしっ。いい子だ。それでこそ俺の彼女。」
そして井上はリビングへと上がって行った。井上はソファーに座る。
「さっはな…」
「あ!お、お茶!入れなくちゃ!」
「え?」
「いれてきます!」
「いい!いらないから!座って!」
「いやっ。それはっ」
「何?知りたく無い訳?」
知り…たい。私はおとなしく座った。座って!って…ここ私の家だし。勝手に上がるなっ。しかも…彼氏じゃないのにっ。ムカつく。
そして私と井上向き合う。
「まっ。教えないよ?」
へ?教えないって…。嘘でしょ!?ひどくない?それはないっ…⁉
私がぼーっとしている間に…。井上は私に後ろからしがみついて来た。
え。やだ…はなして。ゃだ!
「う!嫌よ!はなしてっ」
必死に抵抗するが力が強くてビクともしない。私は暴れるのが疲れて…抵抗するのをやめる…。
「おとなしくすればすむことさ。」
井上はそう言った。
「ふっ。いい子だ…」
私は…どうする事も出来ない…。
私がおとなしくなると井上は私の服を脱がしていく。まだ制服だった私。井上はブラウスのボタンを

ポチ

そしてまた

ポチ

どんどん外していく。
やだ…やめてよ。…気持ち悪い。もう…抵抗出来なくなった。
すべてのボタンを外し終えた井上はブラジャーのホックへと手を運ぶ。

もう…だめ。

パチ

外された。
私は倒れる。そして…さらに、
スカートの中にも手が入る。

誰か。助けて…誰かっ。しかし誰も助けてくれない。
この人変態だっ。やだっ。

そしてパンツがそろそろと脱がされていく…。
もうやめ…て。
触られてる…。体中を…。気持ち悪い。井上の手が私の体を触っていく…どんどん。またまたどんどん。寒気がするほど。声が出るほど。
「うっ。あっ。いやぁっ。んう。」
そして…唇と唇が

重なった。

いやあっ。

「んっ。あっ。うぐっ。んあっ。」

バン!

私の家のドアを開ける音。
!助けに来てくれた⁉もしかして⁉

「ちょっとぉー!何やってるの⁉あんたっ。やめなさいよ!」
「⁉み、き?」
「もお!出ていって!ほらほら!」
美姫ちゃんは井上を追い出した。助けに来てくれたのは秀ではなく。美姫ちゃん…。
「…大丈夫?」
「あ…はい。」
「ほらっ。着替えて。」
「あ、ありがと…!」
「どうってことないわよ?…それより秀じゃなくて悪かったわね…」
秀。
「ぜんぜーん!美姫ちゃんありがと!本当に助かった!むしろ美姫ちゃんで良かったよ?」
うん。だれでも。良かった…。秀だったら裸見られてたし…。美姫ちゃんで良かったのかもしれない。
でも…どうして?助けてくれたの?どうして…私がこうなってるって分かったの?不思議ーっ。それに…井上は美姫ちゃんの名前を呼んだ。知り合い?この前までは私を避けてたよね?あんまり関わりなかったよね?疑問が次々と湧いてくる。
「美姫ちゃん…?」
「何っ?」
「一つ…聞いてもいい?」
「…うんっ」
美姫ちゃんが機嫌悪くしないように質問は一つにした。
「…美姫ちゃんどうして助けてくれたの?」
「っどうしてって…友達でしょー?」
「えっ。」
友達…そう。か。友達…か。だから。まだまだ聞きたい事があっただけど一つだけって言ったからね。
「…もーいーかなぁ?ばぃばぃ!」
「え。あ、うん。」
一瞬。ほんの一瞬だけど…美姫ちゃんが私を睨むのが見えた…。
そんなわけないか!友達だもん!







秀side

昨日から瑞希の様子がおかしい…。相談にでものってやるか!俺は1人で机に座っている瑞希の方へ向かった。
「みぃーずきっ!何やってんだ?」
「きゃ!」
「きゃ?俺変な事したかぁ?」
「え、あ、あ、別に。」
さっ
今…何か隠した…ような?やっぱり何かある!
バッ
俺は瑞希を抱きしめて後ろからさっと取った。…ラブレター。を。ラブレターぁ?
「おい。これ…」
「あっ。秀…ごめんね。隠してて。」
俺は紙を開く。
「秀ごめん!言おうと思ってたけど…秀…余計なことしそーでさっ。」
「…うん。する。」
「でしょ?だからっその。」
「そりゃー誰だってするっ。瑞希もだっ。このラブレター見てわかんねぇ?1-Eって。Dまでしかないのによ。」
「そ、そう!それ、疑問に思った!それとね…」
瑞希から聞いた事…何故かこの井上って人は瑞希の電話番号を知っている。そして家も。それから襲われ…鹿島美姫がドアを開け助けてくれた。との事だった。瑞希は鹿島はイキナリ、ドアを開けて助けてくれた事と井上が鹿島の名前を呼んでた事、電話番号を知っている事…が疑問に思ったらしい。それは…俺でも…思った…。
「瑞希っ。これはとりあえず怪しい。だから…ラブレターは預かる。それと…俺のそばから離れんな?」
「…」
瑞希は間を開けてから頷く。
「どした?」
「いやー。そのね。秀が意外で…。もっと怒るかと思ったの!」
「ぷっ。そんな事しねー!だって。俺がお前を守るんだから。」
「うん…」
…ぜってぇーに守ってやる。何があっても…。瑞希は俺のもの…。

次の日

っとは言ったものの何をする?
俺は瑞希と登校中。瑞希のためにできる事と言ったらそばにいること。あとはー。何て考えていると…

どんっ!

ぶつかった?そこには痛そうに肩を抱えている鹿島の姿があった。
「いったぁい。お、折れたかもぉ。」
「⁉おい!大丈夫かよっ?鹿島?」
「え…。あー。微妙…っ。動けない。助けて…秀っ。」
すると瑞希が
「美姫ちゃん!私が先生呼んで来てあげる…!」
「え?あっ。いーの。何とかぁ…動けそう!」
「え?そ…う。」
鹿島は足を引きずり肩を抑え保健室へ向かった。


そして…あれから俺は鹿島に屋上へ呼び出され…。それから脅された。鹿島は俺と付き合わないと瑞希をいじめるだの…殺すだの…泣くだの…死ぬだの。そんな事で俺を脅し。付き合う事に。鹿島と付き合うなんて最悪。瑞希にも悪い。本当悪りぃ。そして今は登校中。

「しゅうーちゃん?手ェつなご?」
「ったく。」
ああ。最悪。なるべく2人でいる時は瑞希から避ける事に。
「あっ。そぉそぉ!あたしねえ…白いパンツ履いて来たよ?見るぅ?」
「マジ⁉見る見る!って…なぁ!おめー。ふざけんな!もう教室着いたから入れっ。」
はぁ…。瑞希はもう来てるかな…?まだかな?わざわざこんな事の為に瑞希に断るなんて…まぢ最悪。後悔してる。まぢで。悪いな。瑞希。