瑞希side

小倉…。怒ってるかな。ううん!違う!小倉が悪いんだ!でも…やっぱさみしいなぁ…。
私は廊下を1人であるいていると。肩を叩かれた。

「だ、誰⁉」
「あ、ごめんねぇ?えとぉ。私は鹿島美姫です。」
「え、あ、はい。わ、私は」
「安西…瑞希…ちゃんだよねー?」
「あ、はぁ。」
何で私の名前を知ってるの…?
「…あっ。何で知ってるかって?秀の彼女さんですからだよぉ!」
秀…。もしかして…サッカー部のマネージャー⁉この人か!小倉がマネージャーはやらなくてもいいって言ったのはこの人がいたからか!確かに…ストレートのセミロングの髪型にすごいメイク。スタイルもいいし。可愛いかもしれない。小倉は…。
「そうだ!言いたいことがあったの!秀がね。部活中に倒れちゃって…。お昼も食べてないからぁーそりゃー倒れるわっ。っで今保健室なんだけどぉ。」
うそっ!?知らなかった…。小倉が…倒れた?お昼も食べてない?
「だから、行ってあげた方がい」
だっ!
あんたなんかに構ってる暇はない!今は…小倉の元へ向かわなくちゃ!それって私のせいだもんね…。私の事で悩んで…お昼も食べずに…だから…。ごめん。小倉っ。
何故だろう。ただ保健室に向かって走ってるだけなのに、涙が出て来るっ。
バン!
ハァハァ…。ついたよ…小倉。
「⁉あ、安西⁉」
「…小倉。」
「どう…した?」
「マネージャーさんから聞いたよ。倒れたって…。私のせいだよね?ごめん!本当にごめんなさい!」
「はっ。おめーのせいじゃ」
「ぅぅ!ごめん!なさい!私は…どうしたらぁっ。」
涙が…止まらない。これはどんな涙?嬉しい涙?悲しい涙?切ない涙?…小倉に対しての愛の涙?
「安西…。あのさ…言いてぇ事あんだ。…俺が…悪かったんだ。ごめんな。浮気なんてしてないし…美姫なんてただのマネージャー。あのキスは冗談だよ。」
「ぅう!知ってる!そんなこと知ってるよ!だって私信じてるもん!最初に言ったでしょ?信じてるって。私が言って欲しい事は違うの…分かる?ぐすんっ。」
「これだろ?」
そう言って小倉は私にキスをした。

チュッ。

「愛してる。」
「うんっ///」
小倉は私の頭を撫でてくれた。そしてもう一度。

チューッ。

甘い甘いキスをした。

保健室のドアの外側でもう一人涙を流し、悪魔のような目で保健室を睨む人の姿があった。
「そういやぁ…。俺らさぁ…しょちゅう喧嘩しては仲直りしてさ。喧嘩するほど仲がいいってやつだよな?」
「っだね。」
それほど私は…あなたを愛しているの。好きだからそばに居たいって思うの。私の傍から離れないでよね?