秀side

昼休み

「中岡ー!一緒に弁当くお…」
俺は首を横にかしげた。何故なら中岡が教室にいなかったから。
あいつどこ行ったんだ?そういえば、安西もいない。どこだ?どこに行ったんだ?
俺はしょうがなく1人で食べる。窓際に座りながら。今日の天気は晴れ。
「中岡いねーとつまんねー。」
っと思った時。俺は思わずはしを止めてしまった。
中岡…と…安西?え?ええ?
俺は校庭のベンチに座っている中岡を見つけた。隣に座っているのは多分安西。そんな…。嘘だろ…?安西と中岡って。こんな事思いたくはないけど。付き合ってるのか?そんなに仲良かったのか?
俺はずっとそれを見た。2人とも笑顔。こんな事ってまさか…な。

放課後

「おーい。中岡ー。昼休みどこいた?弁当一緒に食おうと思ったのによー。いなかったぜ?」
俺は焦らす。
「あー。エッと…。屋上!そう!屋上にいた!」
わざとらしい。
「誰と?」
「川上と…」
川上…。確かにいなかったが。違うだろ。うそつくな。ばれてんのに。
「安西…だよな?俺ぇーお前が安西と弁当食ってるところ見た。」
「…え。」
あーうぜぇ。そうやって。ごまかすやつ。うざい…。堂々と言えっつーの!…はぁ。また嫉妬かよ。はぁ。
「っはは。」
中岡は急に笑った。
いらっとくる。
「なんだよ!」
「勝負!これからお前と俺の勝負だぜっ!」
勝負…?俺とお前で?
「堂々と勝負だ!んで。付き合った方が勝ち。」
付き合った方が?
「やらないならいーぜ?」
…安西と中岡が付き合うなんて……嫌だ!
「…やる!受けて立つ!」
俺は決意した。安西と付き合って見せる!

しかし、この後俺は安西に近寄るものの、話しかけたり、手伝ったり。そういう事しか出来なかった。中岡みたいに弁当一緒に食ったりなんか…無理だった。

「はぁー。小倉ぁ。お前…安西と今どんなかんじ?」
「…」
「っ俺の勝ちで決まりだなっ!」
そういっている中岡がムカついた。このやろーっ。
「今日で勝負も終わりソーだしな。」
そういって出て行った。勝負は終わり?どうしてだ?どういう事なんだ?
俺は不安。疑問。がそれぞれこみ上げてきた。
まー大丈夫か。
俺は安心していた。悲劇が起こる事も知らずに。