そのとき、後頭部に痛みがはしる。
「いったぁ・・・・・・」
涙が出るのを抑え、頭を抑えながら頭上を見上げると、担任が出席簿を片手に持ち、こちらを見下ろしている。
「戸田ぁー、こいつがこのクラスの委員長の青木春だ。何でもこいつに聞けよー」
「先生、何も叩くことないじゃないですかっ!」
キッと睨み、一発殴りたいのを我慢し、涼しい顔した担任教師に怒鳴り声を上げる。
ふいに見ると、戸田圭斗が苦笑しながらこちらを見ている。
何だか腹立たしくなり、私はキッと戸田圭斗にも睨む。
すると、ぷはっと彼が笑う。
きまりが悪く、言い訳する担任教師を尻目にふてぶてしくぷいっとソッポを向いた。

