特別、普通。

「天乃ちゃーん!!」


「どうしたの、色葉?」


「次の授業で私あたるんだけど、問題解けなくて・・・」



教えてくれないかな、なんて遠慮がちに頼んでくる可愛い色葉。



「いいよ。」



そう言えば笑顔を見せてくれるから。


私も自然に笑ってしまう。



「これは、ここをこうやって、それで・・・」



一つ一つわかりやすいように丁寧に教える。


色葉は真剣に私の話を聞いていた。



「で、こうなるの。わかった?」


「うん!すごくわかりやすかった!ありがとう、天乃ちゃん!!」



抱きついてくるので抱きしめ返す。


思う存分ギューっと抱きしめ合っていると、先生が入ってきて、仕方なく離れる。



「もう。タイミングが悪いよ。」



色葉は文句を言いながら自分の席に戻って行った。


人の気持ちはわからない。


それは怖いことだけど、周りに誰もいない寂しさを知ってしまったら離れることはできない。


まったく、人間ってものは面倒な生き物だ。


なんて考えて小さく笑った。