姫と召使

長方形の長いテーブルの上には少なめの昼食がおいてある。






「おや、少し少なくはないですか?」







昼食の量を見たリムが際に立っているコック長をチラッと見る。








「言っておりませんでしたわね…

国の食糧は今、危機に陥っています。

民衆では飢えで亡くなる方が大勢おります。

そんな国の一大事の時に国の頂点にたつ王族が贅沢をするわけにはまいりませんでしょう?

ですから、食糧問題がおさまるまで私は食事の量を減らす事にいたしましたの。」






私の凛とした言葉にリムの表情が綻ぶ。








「素晴らしいお考えです、アイム様」







「ありがとう、リム」







私の成長が嬉しいのかリムは私が食事を終えるまで終始ニコニコとしていた。