横取りGirl


振り向かれて驚いた。


もう、美人すぎて声も出ないくらいで…





「え…」





なんか、めっちゃ「は?」って顔されたんだけど…
なんでだよ。
なんで喜んだりしないわけ?
あー、自分がわからなくなってくる…。




「なーに、どうしたんだよ。
俺の席、ここで合ってるよな?」




明るく笑顔で、おどけた調子で話した。
ほら…早く俺におちろよ。

そう思って、気遣って明るめに話したのに…。
彼女の返事はあっけなかった。






「…先生が言ったのなら合ってるのでは?
自分、何も聞いてなかったので。」






俺を見る、冷やかな黒い瞳。
その瞳は、明らかに俺を邪魔者扱いしていた。


俺…めっちゃ嫌われてるじゃねーか…
落ち込むわ…。