俺が自己紹介した後も、態度は変わらない。
それどころか、なんか考えことしているみたいだ。
和が自己紹介しても、
雅也が自己紹介しても…
あいつだけは、大きな反応を示さなかった。
―アリエナイ―
俺達3人におとせない奴なんていないって思ってた。
たとえ、俺におちなくても和や雅也が必ずおとしてた。
…必ず。
まぁ、外見だけでおとせなかったら態度でおとすのみだ。
誰だって、優しくされたら…な?
このまんまじゃ、俺のプライドが許さねーからな。
運がいいことに、あいつの隣をゲットした。
…なんて頃にはもうあいつは俺達のことを見ちゃいなかった。
窓の外をずっと…見てるだけ。
俺が席についても、反応するのは近くのつまらない女子ばっかだ。
このままじゃこいつ…俺の存在に気付かないんじゃ…。
「なぁ」
気付いてくれるのを待つのがじれったくて、
しょうがなく自分から声をかけた。