「でさ、あんた名前…」
「それでは、先生行くのでよろしくね。
あんまりうるさくしないこと! !」
『はーーーーーーーーい! ! ! ! !』
まだ話すか…って、ん?
今、赤城の言葉を遮って先生がなんか言った気が…
先生行く?
どこに?
考えていたら、女子の甲高い声が教室を埋め尽くし始めた。
私の机のまわりに人がゾロゾロ寄ってくる。
「赤城目当てね…」
先生、1時限目の英語、
自由時間にするって言ってたし…
赤城がタイプって子達が話に来たんだろう。
じゃ、私はお邪魔ですね。
スッと席を立った。
女子達と楽しそうに話す赤城を見て、
「遊び人…ホント嫌。」
そうつぶやいて、杏のところへ向かった。
「あ、ちょっ…」
赤城の声が小さく後ろから聞こえた…
気がする。
