「なぁ」
隣から、急に声が聞こえた。
え?
私の席の隣は空席のはずなのに…。
「え…」
赤城がいた。
「なーに、どうしたんだよ。
俺の席、ここで合ってるよな?」
さっき名前呼ばれたのって…
こういうことだったの!?
…最悪だ。
「…先生が言ったのなら合ってるのでは?
自分、何も聞いてなかったので。」
何もっていったら嘘になるけど…
こんな奴知らないし。
遊び人って、一番嫌いなんだよね。
恋を遊びに使うって、どうかと思う。
「そ…そう…。あのさ…、
あんた、めっちゃ可愛いんだから
睨むのはよそうよ。ね?」
嫌いなんだし。
睨んだって、どうってことないでしょ。
あんたのそのルックスなら
どんな女でも寄ってくるでしょうから…
「そ。ご忠告どうも。」
そっけなく会話を終わらせた。
