もちモノガタリ



もっちーがいなくても、やっぱりいつも通り毎日は回ってしまって、存在価値を確かめてしまいたくなるけれど。

時間は進むしかない。

戻るわけにもいかない。

誰かのために、

止まるわけにもいかない。


それが残酷で残酷でしかたない。


寂しい思いは、増すしかない。


「もっちー今頃どうしてるだろうね」


誰かがつぶやいた。

けれど誰も言葉を返さずに、喧騒に紛れて消えていく。


それでも


「早く治るといいよね」


思いだけは、消えないから。

誰かがもう一度

もう一度


つぶやいて消した。