そしてふーみん仕切りで授業が始まっては、後期副級長の鴨居みっきーの合図で授業が終わっていく。

教室では、次の美術に向けて制服からジャージに着替える人が増え始めた。

寒いからと、ストーブの前には男子がたかる。

たまに女子もいる。


毎回思うのだが、このクラスに限って、男子は教室を出て行かない。

ほかのクラスはもはや暗黙の了解といった形で、着替えの時間になると女子はそのまま教室に残り、男子は廊下で着替えを始めるし、ちゃんと女子が着替え終わるまで待っていてくれたりもする。

けれどこのクラスに限って、そんなことはないのだ。

結束が固いのか、互いを信頼しきっているのか、共に興味がないのか、単に面倒くさいのか。

真意はわからないが、まぁこの寒い季節。

女子だけを優遇して男子に無理に寒い思いをさせようとは思わないのだけれど。

さすがに水泳のときは違ったが。


けれど、珍しいものだ。