「明日から、1年生の4クラスが学級閉鎖になります」


佐野さんが悲しそうに告げた朝学活。

みんなは特にこれといって悲しくはなさそうで、他人事のように机に落書きしている女子もいれば、後ろの席のほうでいちゃいちゃしている男子2名もいれば、もちもちしてるヤツもいる。

今日ももちもちである。


「というわけで、みんな、マスクしてきてくださいね」


すでに数日前からマスクしている青い人と、もっちー。

彼らは、ドヤ顔でアイコンタクト。


「はい。もう青くんともち男くんはマスクしてますねー、偉いですね」


そう佐野さんに褒められると、まんざらでもなさそうな二人。


「まだ2年生は大丈夫ですが、1年生は続々とインフルエンザにやられていっているようなので、予防接種とかもして、あと、手洗いうがい」


そのあと5分ほど話題が続いたが、チャイムがソレを遮り、休み時間に移り変わった。


「おいもっちー、お前顔赤くないか?」


心配そうにもっちーの顔を覗き込む青い人。

もっちーは無言で首を振る。


「や、焼いたのかな」


「かな」


「直火だったのかな」


「かな」


近くで女子がひそひそと話しているが、それは日常茶飯事なので、特に注意深く聞く人もおらず。

でもその内容は誰もがしっかりと耳にとどめているのだから、怖いところである。


「まぁ、大丈夫ならいいんだけどさ・・・・・・無理すんなよ」


「大丈夫。俺、クウォーターだから(`・ω・´)」


クウォーターなら、大丈夫なのだろうか。

っていうかもっちーはクウォーターなのだろうか。

それにしてはスタイルがなんとも言えなryry


「あ、坂井さーん、身長伸びたー??」


きーさんの意地悪な台詞がもっちーの横を通り過ぎる。


「はっww 知らねーよ、測ってねーもんww」


ふーみんの笑い声がもっちーの横を通り過ぎる。


「えー、じゃあちょっとその場でバンザイしてみてよ」


きーさんの不満そうな声がもっちーの横を通り過ぎる。


「はww」


ふーみんのryry

どうでもいいけどお前ら、会って話せ。