「先生、こんな話ご存知ですか。猿が木から落ちた話(も´・ω・`ち)」


「あ、あれね。猿が木から落ちる話ね、はいはい」


「あー、俺それ好きだよ!?あれだよねあれ、クライマックスで猿が木から落ちるんでしょ」


「え、坂井さん見たことあんn「あるに決まってんだろ何言ってんだよきーまーーんハハ」


もっちーの台詞をフォローする青い人。に乗っかるふーみん。をぶち壊そうとする確信犯なきーさん。を遮る再びふーみん。

西条はそんな光景を余裕の表情で見つめている。


「ああ、アレだろ?授業をぶち壊しに来た4匹の猿が西条先生の手によって木から落とされる話だろ?有名だよな、俺笑ってたもん、腹抱えてハッハッハッて」


サディスティックな切り替えしの西条。

高笑いでさえ人を突き刺すような凄みを放っている。

それと同時に4人の時が一瞬止まったが、臆する気持ちをしまい込んで、もっちーが口を開いていく。


「最近・・・・・・あったかくなってきましたよねぇ」


なぜ今それなんだと。

観客の誰もが思った。

けれど震える足を隠しながら、あくまでもポーカーフェイスで西条につっかかっていく勇姿を認めたのか、西条がふっと優しく笑った。

ように見えた。


「はいはい。じゃあ今日はそんなもち男くんに免じて、授業の5分間だけ君たちにプレゼントします。有意義に過ごしてください」


それは、

闘いの終わりを告げる音。

タイマーできっちり5分を設定してスタートボタンを押す西条。

だんだんと数字が減っていく。

にも関わらず、彼ら――もっちーたちは、その5分を幸せそうに見つめていた。

観客も安堵の息をつくと同時に、ガヤガヤと喋り始める。


女子二人は、相変わらず笑っていた。



第3話[もっちーの活躍]    終わり。