いつもより長く感じる授業開始の音が鳴り響く中、個々の席で視線を交わす4人。
決闘が始まるのだ。
全校生徒が恐れ慄く教師1位2位を争う西条と、クラスのムードメーカー4人組の、決闘が
スピーカーに消えて行くチャイムが完全に耳に届かなくなった今、
開始する。
「はい、じゃあ今日の授業を」
先手は、当然のことながら西条。
しかし後手に先がないわけではない。
4人の中でまず動き出したのは、
もっちー。
「先生!教科書忘れました!」
勢いよく立ちあがり、すぐさま西条の目の前で声を上げる。
「はあー?どーするんだお前」
「隣の人に見せてもらいます」
「隣の人が見せてくれなかったらどうするんだよ」
「50分間呆けるしかないです(´・ω・`)」
「ふざけてんのかお前」
笑いながらも静かな怒りを漂わせている西条。
教室中の誰も[観客]がもっちー[英雄]の死を予想した。
だが、その冷たい空気を精々ぬるま湯程度にしたのが後援部隊であるふーみん。

