もちモノガタリ



社会の授業が終わった頃、

もっちーの席に集まる男子たち。

ふーみんときーさんは

ぴったり肩をくっつけて並んでおり、

もっちーの後ろの席の青い人は

机に上半身を乗っけるようにして

輪に入っていた。

もっちーが輪の中心にいる

形になる10分休み、

どうやら4人で

作戦を立てているようだった。


「さて、どうしたものか」


誰口調なのか、

ニュースキャスターみたいな声で

顎に手をあてながら呟くもっちー。


「どうすれば皆がハッピーに授業を受けられるのか」


もっちーの瞳は真剣そのものであり、

表情は、いつものもちもちしたものではなく

ひどく険しかった。


「はい、もっちー先生!」


身を乗り出しながら挙手する青い人。

もうそれは挙手ではなく

むしろ正拳突きに近く、

つまり手は刀ではなくグーである。


完璧に確信犯である。


もっちーの顔が

(´・ω・((○==
   モチョッ

こうなることを意味している。