テストが終わり、

結果どうこうは差し置いて

とりあえず縛られるものはなくなって、

学校は安堵の息をついていた。


秋も深まり、

テレビで伝えられる『肌寒い』は

もうとっくに通り過ぎ、

痛いくらいに冷たい風が街を荒らす。

各教室には

小型のストーブが設置されたが

点く点かない以前に

その程度の規模で

クラス中を暖められるかが

心配でならない。


しかしそれでも活発に遊ぶ輩は

相変わらずだし、

別段、クラスの温度までもが

下がったようには思えない。

実際、

周囲がほんの少し変わっただけで、

中身はさして変わっていないことが多い。

どのクラスも、

それと似たようなことが言える。