ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・!


重たい雲が近い空で渦巻いた。

激しい風が吹きすさび、

そこの屋根を誰かの傘を猫の鈴を

宙に浮かび上がらせた。


「ちょ、ちょ、ちょ」


慌てる、慌てる、慌てる。

轟音にも似たその風音は、

折角時間をかけて巻き上げた誰かの髪を

無碍に乱していく。


「ちょ、ちょ、ちょ!」


辺りにいた人々は近くの建物に逃げ込み、

商店街も公園も人一人見当たらない。

実に閑散としてしまった街に


「ちょ、まっ、ちょ!」


ひゅぅぅぅぅぅぅぅぅ――


ドテンッY⌒Y⌒☆


もちが、落ちました。