ガタン。と音がして

視界の隅に誰かが入り込んできたかと思えば、目の前に座り出した秀才二人。

勿論、彼らの席はそこではない。

なのになぜそこまで我が物顔で、何事もないように座っているのか。

混乱が少女たちの頭を占める。

周りの音が一切止んだような時が流れて。


ナイスタイミングな佐野さんの声が、給食配膳準備の終わりを告げて


やっと入り込んできた音は

「もういいよー、並んでー」

の配膳開始の合図だった。


ガタガタガタッ


慌てて席を立ち逃げ出す星と線香。

もう何が何だかわからなくて笑いながら怯えている。

そんな彼女たちの逃げる背中を見つめて、未だに座ったままの彼らがボソボソと


「んー、今のどっちだろうね」


「…鼠じゃない?」


「いや、有限じゃないかなーw。でもどっちがどっちだろうねw」


「( ・ω ・´ )」


確かに、そう言ったのを

星が聞き取った。


バレていた。

そう確認した二人への

彼らの逆襲が始まったのだった。