事件は、給食の時間に起きる。


小学校、中学校ならではの給食の時間は、あたりまえのように数人の生活班内で机をくっつけて食べる。

給食当番が配膳の準備をしている間は、手洗いうがいをした者から席について待っているという規則であったし(勿論、席をたっている者もいたが)、当然給食当番が班の中にいる際は必然的に空席が出来る。


星と線香の所属する班にも、

給食当番のために空席が出来ていた。

六人班のうち、見事に男子列三人が欠けていた。

女子列は、黒板側から


難波 meコットン[みーこっとん]

通称、「みこちゃん」。


線香、星の順で揃っている。

みこちゃんに限っては、女子の中の秀才中の秀才。言わば真面目っ子さんなので、線香たちとは会話せずに本を読んでいる。

よって、

この班で騒いでいるのは星と線香の二人だけだった。


もとから、話したそばから忘れていくような二人だ。

きっとそこまで重要な話ではなかっただろう。

そんな二人の前に突如現れた

秀才。



みこちゃんのことではない。


彼らだ。



「よいしょっと」


「…( ´・ω・` )」



絶句。


慌てる、慌てる、慌てる。


目の前の空席に座ったのは

ゆーくんとちゅーさんだった。