出会ってしまったから



「ちょっとどこ行くんですか!」


高野先輩は私の手を握りスタスタ歩く



着いたのは2年1組だった


「俺の教室」



「ここが・・」



「ああ、何で泣いてたの?」



「・・・・別に目にゴミが入って」



「目にゴミが入ったら泣き声上げるの?」



「いや・・・」



「嘘はいいから、本音言ってみ?」



「そんな事言えません」



口が裂けても言えない



言える訳ない、好きだった人に




好きだった人に・・・・



「何で?俺信用できない?」



「そうじゃなくて言いたくないんです」



「俺のこと?」



昔の私だったら絶対そうだろうな・・・



でも今は違うの・・・違う人に恋をし始めてる