出会ってしまったから





「だったらやめよ・・」



「うん、その方がいいよ、私そろそろ行くね」



私が屋上を出ようとした時、高野先輩はこう言い放った



「俺、まだ諦めてないから」



「高野先輩」



「ん?」



高野先輩は私の方を振り向いた



「私、高野先輩を好きになる事はないです」



「いいよ、別に、いつか振り向かせてみせるから」



「だから、もうやめてください」



「嫌だね、好きなんだよ!幸しか無理」



「何で?何でそこまで私が好きなの?」



「・・・んなの、分かんねえよ」



高野先輩は今にも涙が出そうな顔をした




とても悲しそう



「私、用事があるから」



私は階段を駆け降りた



高野先輩を好きになれたらどんなに良いか



そう出来たなら苦労しないよ・・・・・