出会ってしまったから



「何で、決めつけるの?」



「もう辛いの・・・叶わないと分かってても嫌いになれない、もうこんな思い嫌なの」



「・・・告白しないの?」



「しない、傷つくのが怖い訳じゃない、ただ嫌われたくない、それだけ」



「嫌われるなんて・・」



「私は幸が羨ましい、本当羨ましいよ」



何も言えなかった



ただ分かるのは



私と美優は全然立場が違う



考える事もまるで違う



美優は私の何倍も傷ついてるんだ



「やっぱりデートはやめた、だから言わなくていいから」



そう言って美優は屋上を後にした



前の明るい美優はもういなかった



唯一の親友・・・それなのに



私は何にも出来ない






私はテニス部を眺めながらそう思っていた