__
_

男前コンテストが終わった後、美少女コンテストが行われた。

悠は、男前コンテスト終了後やることをなくし、(正確には、色んな女子に誘われたが)美少女コンテストを見ることにした。


(美少女コンテスト、かぁ…、あたしは将来絶対関わることのないな…悲っ)


悠は見た目こそ男前だが、中身は普通の十代の女の子なのだ。

流行りのカッコいいアイドルが好きだし、可愛いぬいぐるみも好きな普通の女の子なのだ。

見た目は男、中身は女。

=乙女心が分かるという事がきっと、より彼女の人気をあげているのだろう。


(わー、あの子可愛い…いいなぁ)


男前な顔つきがコンプレックスの悠からみたら、美少女コンテストの女逹は自分の憧れなのだ。


(あの子とか、スゴく可愛い…!悪いけどダントツかもしれない)

数いる美少女がステージへと登る。

悠が視線を送る少女は、エントリーナンバー3の札を胸にはっていた。

見目麗しく、短めのふんわりショートヘアに二重ぱっちりの丸い目、小さい顔。

どこぞの美少女よりは軽く上を通る可愛さ。


(…ー神様って不公平すぎ。同じ性別でここまでの差がでるもんなの!?)


「エントリーナンバー3番!姫野美咲」


(名前も可愛いし…っ)


「あ…え…えーっと、ひ、姫野美咲と言います!と…特技は、お、折り紙です!ピアノ引けます!」


(折り紙に、ピアノ。どこからどうみてもの美少女。どーせうちの特技は剣道、空手ですよ。女の子らしくなくてすいませんよ!)

悠が少しふてくされる。


「エントリーナンバー4ー…」


次々と名前が呼ばれていく。

出てくる子、出てくる子みんなが美少女だった。

(けど美咲ちゃんが一番可愛い)

悠の予想は、当たり前のように当たった。


「優勝は、エントリーナンバー3、姫野美咲くん!」


(ー…くん?)


この疑問の答えは、これより1日後に解けた。