ツンデレ★王子

「ただいま…」


気が乗らないまま玄関のドアを開けた。

片付けはしているものの、物がたくさんある部屋を見て先輩はなんて思うだろう…

そんなことばかり考えていた。


「この写真…」


先輩が玄関の隣りに置いてある写真を見ている。


「あーそれはあたしのお母さん」

「…どこかで見たことがある」


見たことあるなんて…

そんなの絶対ありえない。

だってお母さんいないもん…


「…気のせいですよ。ほら早く入りましょう!」


あたしは必死に思い出そうとする先輩の背中を押して中に入った。