「え?陸真?」


もう香耶の声なんて耳に入らない。
なぜってまたあの子に釘付けだから。

あの子と、その友達の2人組はだんだんこっちに近づいてきた。


「陸真、陸真ってば!…何?あの子を狙ってるの?」


と、香耶があの子を指差してた。
思わずコクンと頷く。


すると、敵の弱みを握った奴のようにニヤーッと香耶が笑う。

どうしよう。すごい嫌な予感する。