「あの…、私、藤原くんのこと好きです!だから、…。」


…えーと。なんでこんなことになってんだろ。あ、ちなみに藤原ってのは俺の名字です。

あの子を彼女にすると決意した直後に誰か知らん女子に告られてる。


「…ごめん、悪いけど、…」

「あのっ、藤原くん、ずっと好きな人とかいないって聞きました!だから、試しでもいいから…。」



…なんか、素直にすごいなと思う。
なんで話したこともないやつにここまで積極的になれるのか。

いや、俺もこいつのこと言えなくなるんだろうけど。
いや、でもなー。俺は名前すら知らねーし…。