星空の魔法

あたしの視界には無数に散らばった星が綺麗に輝いていた

見渡す空一面に星が沢山輝いていた

そこらへんのプラネタリウムなんかより、テレビで見る星空よりも、とても近くに感じて、とても綺麗だった

『和希くんのお父さん、見て見て!すごいよ、星空!』

長谷部さんはゆっくりと顔を空に向けた

『すげー!!』

あたしは持っていた缶酎ハイの空き缶を置いて、タバコを消して立ち上がった

両手を空に向かって伸ばしてみた

『手が届きそうだよ!』

『本当、すぐ近くに星がある感じするね』

長谷部さんも立ち上がっていた

綺麗すぎる星空に吸い込まれそうな感覚に陥っていた

『久しぶりに星空なんて見上げちゃったような感じがする』

『俺も。めったに空なんて見ないからね。それにしても、すごい数だな』

そしてまたベンチに2人で座った

『はい、どうぞ』

もう1本手渡された缶酎ハイを開けた

そして、2人で一緒に一口飲んだ

一口飲んだ缶酎ハイをベンチに置いて、タバコを手に取ろうとした時だった

隣に座っていた長谷部さんの手が、あたしの手の上に重なってきた…