星空の魔法

長谷部さんは、野球部の父母の会の会長をやっていた

あたしは会計をやっていた

それに長谷部さんは、学校のPTAの副会長をやっていて、あたしも同じく副会長をやっていた

何かと共通点を探せば多かった

長谷部さんは、今でも野球をやっていたし、あたしはバレーボールをやっている

たぶん、考えに共通点はたくさんあった

こうして2人になってみると、たくさん考えられた

『純平も和希も、まずは太らせないとな』

『そうだよね。2人とも線が細すぎるよね。ってか、和希くんのお父さんも痩せすぎじゃない?』

『俺は太れないんだよ。和希も似ちゃったのかな』

『そうだね、きっと。羨ましい限りだわ』

『純平の母さんも、太ってないじゃん』

『そんな事ないよ。脱いだらすごいから』

『そうかなぁ』

そう言って、長谷部さんは立ち止まって、あたしを見た

『あまり見るなって。スッピンだし、もう最悪だよ。今一番ヤバい状態だから』

『全然大丈夫だと思うけどね。スッピンは本当に気付かなかったし』

『誉めても何も出ませんよ』

『え?マジで?』

一緒に笑った

なんだ、結構冗談も言える人なんだ

少しだけ印象が変わっていく