「milkteaでいいかしら?」


「いいよ、ありがとう。」



結局、歩けない俺を見て、同情したらしく家にいれてくれた。


ぼーっと彼女を眺める。


育ちは良さそうだし、可愛いのに、どこか影があるきがする 。


カタン


湯気の立つティーカップが机に運ばれてきた。


「どうぞ。それで空から落ちてきたって本当?」


彼女は俺の向かいの椅子に腰掛けた。



「うん。本当だよ。…俺、ドラキュラだから空とべるんだけど一年間血を飲んでなかったからエネルギー切れで落ちちゃったってわけ。」


目の前の彼女は信じているのかいないのかどこかうつろな目をしていた。



「ゴク----ふう。ごめんね初対面の男が家の中に入り込んじゃって。両親心配しない?」


ちょうどいい甘さのミルクティーがのどを通る。



「私、一人で住んでいるから大丈夫よ。」


「え...?」


切なそうな色素の薄い瞳が切なげに揺れた。