「香織!」
ドキッ!
通学路で声がする。
私を下の名前でよぶのはアイツしかいない。
「空。おはよ。」
「うん♪おはよう!」
空はなぜか機嫌がよさそうだ。
「なんか機嫌いいね。」
「あ、わかっちゃう?」
わかるもなにも鼻唄歌ってる人が機嫌悪いわけないじゃん。
「んで、なにがあったの?」
「ん~、ナ・イ・ショ!」
か・・・かわいい
っと危ない。コイツは極悪人だった。
でも・・・顔はかわいい
「なに朝からいちゃついてるのかしら?」
後ろを振り替えるとエレナだった。
「あ、エレナ。おはよう。」
「おはよう、竹内さん。別にいちゃついてたわけじゃないよ。」
私が言い返すと、
「私には、いちゃついてるように見えましたわ」
嫉妬ですか。
「竹内さんは、そんなに空のこと好きなのね。」
意地悪な私。こんなやつかまわなければいいのに。
「勘違いしないでくださる?
 私にはカッコいい許嫁がいるのですから。」
え!?マジで?
「それでわ。」
エレナが走り去る
「許嫁って多分ウソ。」
空が落ち着いた口調で話す。
「俺、エレナにこくられた。」
え!?さらっとモテ男宣言。
「それで好きな子がいるからってふった。」
それであんなウソを。
「で、ちなみに好きな子って誰?」
私は、聞いてみた。
「・・・は?んなこと言えるかバーカ!!」
アイツがさっさと学校へ向かう。
照れてるな(笑)