結婚はまだだけど、今の私たちの関係は婚約者同士。

私は県内の大学に進学。
私が高校を卒業すると同時に同棲を始めた。



「…あ、お母さんがたまには顔出せってさ。」



起きてきた斗真にそう声をかけると、斗真はあぁ、と声を漏らした。



「最近行ってないもんねー…行かなきゃだ。」



最悪になっていた我が家の家庭事情は、皮肉なことに…祖父母の死によって解決した。


世の中というのは、上手くできているようであって残酷なものだ。