「りぃ、チャリ乗って」
「えっ?あ、サドル高い…」
「まったく、ちっちゃいなあ」
ヒョイッ
「へっ?」
軽々しく、あたしをサドルの上に乗せた。
「ちゃんとハンドルに掴まってろよ?」
「えっ?
うわぁ!」
えー、今の状況は、あたしが自転車に乗り…っていうか座って
彰平くんがハンドルを握って進んでいる…
って伝わるかな??
「彰平くん、どこ行くの?」
「ん?俺ん家。」
え、彰平くんの家!?
「さすがに、怪我させといて
そのまま帰さねーよ
せめて、手当てだけでもさせて下さい。」
「あ、はい…ありがとう」
「あと30秒で着くから数えてみな」
「うん…?」
1
2
3
4
15
30

