「…」


「そして最後に、姉の日記を持っておる妾を始末し、過去を闇の中に葬るつもりだったのじゃ。
妾には、全てお見通しじゃ!」


うさぎは片手を腰に添え、未だお祈りスタイルの景時に、ビっと人差し指を突きつけた。


「…
今日はフナコシ?」


「いや、ナギサじゃ。
やはり、崖でなければ情緒がないな。
今から飛ぶか?」


「や、イイデス。」


景時は赤く染めた髪を掻き上げながら、深い深い溜め息を吐いた。


(あー…
力抜けて、立ち上がれねぇ。)


うさぎは景時が仕事に行く夜、よくテレビを観てすごしているようだ。
そう言えば今日は…いや、昨夜は二時間サスペンスの日。

なんだかんだでこの生活を楽しんでいるようで、それは嬉しいし、安心材料でもあるのだが…