「そうじゃな。

どうした?
随分改まって。」


うさぎが月から目を離し、隣に立つ景時を見上げた。

よし。
とりあえず、うさぎ奪還成功。


「なんか昔の作家サンが、『愛してます』ってのを『月が綺麗デスね』って表現したらしいよ?」


「ほう。
なかなか風流じゃな。」


うさぎが軽く笑った。

んー…
つまり、『愛してます』って言ったワケだよ、俺は。

結構いっつもスキスキ言ってンだケド、うさちゃんのスルースキルが高すぎて、ドコまで正確に伝わってるのかいまいち不明。

ひょっとして、全くわかってナイのかな、この人。