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「璃久が一生懸命走る姿を見たい人はたくさんいるよ。璃久に憧れてる人だってたくさんいるし、その人たちのためにも走らなくちゃ」
そう言って、座り込む璃久の隣にしゃがんで、川を見る。
しばらくそうしていると璃久が芝生に寝転がって、私を手招きする。
一緒に寝ろってことかな?
首をかしげて私も寝転がる。
「俺は……。俺は、たったひとり、大切な人が俺だけ見ていてくれたらそれでいい」
「そっ……か」
「……意味分かってる?」
「え?」
璃久の方を見ると、璃久も私を見ていて。
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