H*B プリンセス



「それで、どうしたらいいんですか?」



“このままだと”ってことは、方法あるってことだよね?



そんな期待を込めて先生を見る。



せっかく大学決まったのに、こんなことで取り消しなんて嫌だ。



「補習。他大受験者はまだ授業があるから、空いてる数学科の先生に見てもらう」


「ええっ、マンツーマンってこと!?」


「いや、もう一人いる。黒崎だ」



黒崎くん!?



え、あのお隣の黒崎くん?



あまり目立つタイプじゃないけど、実はサボり魔?



「じゃあ来週からなー」



……ま、いいか。