H*B プリンセス



「柚奈ちゃん。急いで」


「はーい。……あ!冴島さん!もう移動?」


「はい。次、Babyの撮影です」


「やった!」



思わず笑顔になって、小さくガッツポーズ。



そんな私を見て、マネージャーの冴島さんは不思議そう。



「どうしたんですか?」


「へへー。Babyのスタジオ、隼人の家の近くなんだ!」


「もしかして帰り、いつも行ってたりします?」



……あ、やば。



冴島さんの口調が硬くなった。



「最近は行ってないよー。時間合わないんだもん」



口を尖らせて答えると、冴島さんはあからさまにホッとした顔をした。