「黒崎くん、ごめんなさい。迷惑かけて……」 開口一番そう言った私に、黒崎くんはまた笑う。 「30分休憩になったし、ちょうど疲れてたからよかった」 少し離れた椅子に座って、伸びをする。 それが嘘だってことくらい、確かめなくたって分かる。 みんな早く帰りたいのは一緒だし、それは私だって同じ。 黒崎くんの優しい嘘に目が潤んで、歯をぐっと食いしばる。 よし、頑張ろう。