H*B プリンセス



「あ、ねぇお姉ちゃん」


「んー?」



部屋を出ていこうとしたお姉ちゃんに声をかける。



いつもより少しだけゆっくり話すお姉ちゃんは、静かにベッドに座る。



「休憩、しようかな」



そう言って椅子をくるっと回転させると、お姉ちゃんが顔を上げた。



「お姉ちゃんは、志貴くんと会えないときどうしてる?」


「電話するよー」



当然のように答えたお姉ちゃん。



志貴くんはお姉ちゃんの彼氏で、高校生の頃からだからもう5年くらい付き合っている。



私が密かに憧れているカップル。