「……」 ふと視線を感じて隣を見ると、黒縁眼鏡の男の子、黒崎くんと目があった。 私……じゃないか。 後ろを見てみるけれど誰もこちらを向いていなくて、向き直る。 するととっくに前を向いていた黒崎くん。 なんだったんだろう……。 不思議な人だと思いながら、あることに気づいた。 同じ名字なんだ。 だから、黒崎くんの名前に反応したのかな? そりゃあ紛らわしいよね。 次からもう少し小さな声で話そう。