「いらっしゃいませー」 店員さんの声と共に入ってきたのはカップルで、それも、ここにはいるはずのない人。 「ほんとここ来たかったんだぁ」 甘えるような声で言う彼女らしき人の隣にいるのは。 「は、やと……?」 よく知っている、2ヶ月ぶりに会う……大好きな人の顔。 そんなはずはないって頭では否定したいけど、私が間違えるはずもなくて。 思わず口に出してしまった言葉は、すごく響いて聞こえた。