「―…っ!!」
「あっ!?」
ダッシュしたらもろ「あっ!?」って言ったよ!?やっぱりつけられてたんだぁ―!
怖い怖い怖い!!
ヤバイ―…
「…っはぁ」
息切れ半端ないっ!!
やっぱり、あたしの体力じゃ―…。
「ぁっ?!」
「つ か ま え た♪」
「っ!」
あたしの足では逃げ切れずに掴まった左手首。握られた手からは相手の汗ばんだ手のひら。
気持ち悪い。
「さ、こっちに来い」
「あ、つっ…」
声がでない。
こんな恐怖感体験したことない。゛女の力じゃあかなわない″と改めて思い知らされた。
「(どうしようっ!?こ、声がでない…このままどこかに引きずり込まれちゃうの?それだけは―…)」
絶望という二文字が頭の中に浮かんでくる。

