ゴスロリ少女と愉快な不良たち



キーンコーンカーンコーン…



今は、三時間目のチャイムが鳴り響いている。生徒たちは慌ただしく自分のクラスに向かって走っていたり、まだ遊んでいる生徒もいたりする普通の高校の光景…。



「………(平凡〜この席最高〜♪)」




あたしの席は窓際の一番後ろ。しかも、今日はまだ蓮たちからの呼び出しはない。



「………(眠くなってきた。先生もまだ来ないし、寝ちゃおかな〜)」




ウトウトし始めた頃に事件は起こった。




ガンっ!!




扉が勢いよく開く音がした。先生が足で扉を開けたのかなっと思いながら、顔を上げずに机に伏せていると隣に誰かが立っている気配がした。




「……(クラスが静かになった?先生来たのかな…?)」




顔を右に向けて目を開けてみれば、銀髪が目に入った。




「………(今日の先生は、年寄りなんだ。……え゛っ゛!?)」




勢いよく顔をあげれば陸人くんが無表情であたしを見下ろしていた。