それからは、感動の再開をライオン様が見事にぶち破ってくれた。
「!?」
「?、わっ!?」
「こいつ、借りる」
ライオンは和也を担いで和也の部屋の中に入っていってしまった。
「……(…え?感動の再開だよね、これ?)」
ひとり寂しく取り残されたあたしは仕方なく、リビングにいることにした。
「……(…静か過ぎてヤダな)」
この家の部屋はどこも無駄に広すぎて、自分がちっぽけに思えてしまう。
「(早く帰ってこいよ…あたし一人じゃ寂しすぎるよ。)」
テレビをつけても落ち着かず、しまいには寝てしまおうかとまで思ってしまった。
「…(遅い、和也もしかして恐喝されて怯えてるんじゃ無いよね!?、きっとそうに違いないっ!あたしがライオンとなんか二人っきりにさせたのがいけなかったんだっ!和也を助けにいかないと!)」
和也の部屋に乗り込もうと決意したとき、ちょうどリビングの扉が開いた。